信用及び業務に対する罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
1.威力業務妨害罪における「威力」は,暴行又は脅迫を用いることを要し,騒音喧騒により人の意思を制圧して業務を妨害した場合,同罪は成立しない。
2.偽計業務妨害罪における「偽計」は,直接人に向けられていなくてもよい。
3.信用毀損罪における「信用」は,人の支払能力又は支払意思に対する社会的な信頼に限定されず,経済的側面とは関係のない社会的な信頼を害した場合も,同罪が成立する。
4.業務妨害罪における「業務」は,社会生活上又は個人生活上の地位に基づき反復継続して従事する事務であるから,学生の学習活動を妨害した場合も,同罪が成立する。
5.信用毀損罪は危険犯であるが,業務妨害罪は侵害犯である。
「平成29年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001224570.pdf)をもとに作成