司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成27年 刑法

第18問 (配点: 2)


次の【事例】に関する後記1から5までの甲の罪責を判例の立場に従って検討した場合,甲に( )内の犯罪が成立しないものはどれか。

【事例】

甲は,A方から高価な壺を盗み出した。Aは,これに気付いて甲を追い掛けたが,甲は,逃げ切って帰宅し,盗んだ上記壺を自宅のテーブルに置いていた。警察官は,甲の本件窃盗事件の捜査を開始した。

1.警察官は,甲を立会人として本件窃盗事件に係る捜索差押許可状に基づき甲方を捜索中,テーブルに上記壺が置かれているのを発見し,これを差し押さえようとして手を伸ばしたところ,甲は,腹立ち紛れにその壺を取り上げ,その場で床にたたき付けて粉々に割った。(公務執行妨害罪)

2.甲は,自宅において,本件窃盗事件に係る捜索差押許可状に基づく捜索を受けた際,自宅に隠し持っていた覚せい剤が警察官に発見されることを恐れ,これを密かにトイレに流した。(証拠隠滅罪)

3.甲は,本件窃盗事件で通常逮捕され,警察署において弁解録取の手続を受けた際,警察官が甲の供述を記載した弁解録取書を手に取って破った。(公用文書毀棄罪)

4.甲は,本件窃盗事件について発付された勾留状の執行により留置施設に留置されていたが,留置担当者の隙を見て同施設から外へ逃走した。(単純逃走罪)

5.甲は,本件窃盗事件について犯人ではないと否認していたが,公判請求され,公判でAが被害状況を証言したことを逆恨みし,公判係属中,Aに対して「自分が有罪になったら,Aの自宅へ行って直接会ってお礼をさせてもらう。」旨の手紙を送り,Aはこれを読んで不安に思った。(証人威迫罪)

「平成27年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001144533.pdf)をもとに作成

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