司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成27年 刑法

第17問 (配点: 2)


次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,誤っているものはどれか。

1.甲は,酒に酔った状態で,自動車を無免許で運転した。甲には酒酔い運転の罪と無免許運転の罪が成立し,これらは観念的競合となる。

2.甲及び乙は,対立する暴走族の構成員を襲撃することを共謀し,同構成員であるX,Y及びZに対し,殴る蹴るの暴行を加え,それぞれに傷害を負わせた。甲及び乙にはそれぞれ3個の傷害罪が成立し,これらは併合罪となる。

3.甲は,乙がX及びYを殺害するつもりでいることを知ったことから,凶器としてナイフ1本を乙に手渡したところ,乙は,同ナイフを用いてX及びYを殺害した。甲には2個の殺人幇助の罪が成立し,これらは併合罪となる。

4.甲は,離婚した元妻Xを殺害する目的で,深夜,Xの母親Y宅に侵入し,その場にいたX,Y及びYの子Zを順次殺害した。甲には1個の住居侵入罪と3個の殺人罪が成立するが,住居侵入罪と各殺人罪は牽連犯となり,全体が科刑上一罪となる。

5.甲は,身の代金を得る目的でXを拐取し,更にXを監禁し,その間にXの近親者に対して身の代金を要求した。甲には身の代金目的拐取罪,拐取者身の代金要求罪及び監禁罪が成立し,身の代金目的拐取罪と拐取者身の代金要求罪は牽連犯となり,これらの各罪と監禁罪は併合罪となる。

「平成27年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001144533.pdf)をもとに作成

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