【以下の問題の解答に当たっては,国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用を考慮する必要はない。】
商人及び商行為に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,各記述に係る事項について,当事者間に別段の合意はないものとする。
ア.判例によれば,商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合において,相手方において,代理人が本人のためにすることを知らなかったときは,代理人は自己のためにその行為をしたものとみなされ,相手方は,本人に対して履行の請求をすることができない。
イ.商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは,その他人に対し,立替えの日以後の年6分の利率により算定した利息を請求することができる。
ウ.商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において,その申込みとともに受け取った物品があるときでも,平常取引をする者から申込みを受けたときでなければ,その商人は,その物品を保管する義務を負わない。
エ.判例によれば,保証人がある場合において,保証が債権者にとって商行為であるときは,主たる債務者及び保証人が各別の行為によって債務を負担したときであっても,その債務は,各自が連帯して負担する。
オ.写真の撮影を業とする商人がその営業の部類に属する取引によって商人でない顧客に対して債権を有し,その弁済期が到来している場合において,その商人がその顧客の物を占有しているときは,当該債権がその物に関して生じたものでなくても,その商人は,当該債権の弁済を受けるまで,その物を留置することができる。
1.ア ウ
2.ア オ
3.イ エ
4.イ オ
5.ウ エ
「平成26年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000123125.pdf)をもとに作成