司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 刑事系科目

第31問 (配点: 2)


次の教授と学生A及びBの【会話】は,刑事訴訟法第319条第1項に関するものである。①から⑧までの( )内に入る適切な語句を後記aからkまでの【語句群】から一つずつ選んで入れた場合,組合せとして正しいものは,後記1から5までのうちどれか。なお,①から⑧までの( )内にはそれぞれ異なる語句が入る。

【会話】

教授:刑事訴訟法第319条第1項は,「任意にされたものでない疑のある自白は,これを証拠とすることができない」と規定していて,任意性のない自白の(①)を否定していますが,その根拠についてはどんな考え方があるかね。
学生A:まず,一つ目として,任意性のない自白は,その内容が(②)おそれがあり,誤判防止のため排除されるべきとする説があります。

教授:この説に対しては,任意性のない自白でも,その内容が(③)と認められれば,証拠として許容される可能性があるのではないかという批判があるね。ほかにどんな考え方があるかな。
学生B:二つ目として,任意性のない自白は,(④)等を保障するため排除されるべきとする説があります。でも,この説については,(⑤)に関する事実認定が困難ではないかという批判があります。

教授:三つ目として,一つ目の説と二つ目の説を統合した考え方もあるね。
学生A:四つ目として,任意性のない自白は,(⑥)により得られた結果として排除されるべきとする説もあります。この説は,先ほどの三つの説と違い,(⑦)側から(⑧)側に視点を移して,取調べ方法を問題にするものです。
学生B:この説については,(⑥)により得られた自白の全てが刑事訴訟法第319条第1項により排除されるという結論になりやすく,規定の文言上無理があるという批判があります。

【語句群】

a.被告人
b.取調官
c.違法な手続
d.虚偽ではない
e.虚偽である
f.黙秘権
g.自由心証主義
h.証明力
i.証拠能力
j.供述者の主観的な心理状態
k.客観的な取調べ状況

1.①i ④f
2.②e ④g
3.③d ⑤k
4.⑤j ⑦b
5.⑥c ⑧a

「平成24年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098334.pdf)をもとに作成

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