司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 刑事系科目

第29問 (配点: 3)


次の【事例】は,甲に対する強盗殺人被告事件の公判前整理手続におけるやり取りである。このやり取りに関する後記アからオまでの【記述】のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

【事例】

裁判長:それでは,甲に対する強盗殺人被告事件に関する第1回の公判前整理手続を開始します。本期日においては,被告人が公判前整理手続に出頭しています。被告人,名前と生年月日を言ってください。
被告人:甲です。昭和37年10月10日生まれです。

裁判長:被告人は,終始沈黙し,又は個々の質問に対し陳述を拒むことができます①。分かりましたか。
被告人:はい。分かりました。

裁判長:検察官からは,裁判所に対し,あらかじめ証明予定事実記載書面が提出され②,併せて,証拠等関係カード記載の証拠の取調べ請求がされています。検察官,証明予定事実と請求証拠については,これらの書面のとおりでよろしいですか。
検察官:はい。

裁判長:弁護人は,検察官からこれらの書面を受け取っていますか。
弁護人:はい。あらかじめ送付を受けました③

裁判長:請求証拠について開示を受けましたか。
弁護人:はい。証拠の開示を受けております④

裁判長:弁護人,刑事訴訟法第316条の15に規定する類型証拠の開示を受けていますか。
弁護人:幾つか証拠の開示を受けていますが,弁護人としては,一部の類型については更に刑事訴訟法第316条の15に規定する類型証拠の開示を求めたいと考えています⑤

【記述】

ア.①については,裁判所は,刑事訴訟法上,被告人を出頭させて公判前整理手続をする場合に,被告人に対し告知しなければならない。

イ.②については,検察官は,刑事訴訟法上,裁判所に対し,証明予定事実記載書面の提出をしなくてもよい。

ウ.③については,検察官は,刑事訴訟法上,弁護人に対し,証明予定事実記載書面の送付をしなくてもよい。

エ.④については,検察官は,刑事訴訟法上,弁護人に対し,取調べ請求に係る証拠書類や証拠物を閲覧し,かつ,謄写する機会を与えなければならない。

オ.⑤については,弁護人は,刑事訴訟法第316条の15に規定する類型証拠の開示請求をするに当たり,具体的に主張を明示しなければならない。

1.ア イ
2.ア エ
3.イ オ
4.ウ エ
5.ウ オ

「平成24年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098334.pdf)をもとに作成

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