不法行為による損害賠償請求権に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.胎児の父が他人の不法行為によって死亡した場合,胎児の母は,子の出生前であっても,その代理人として子の固有の慰謝料請求権を行使することができる。
イ.不法行為による生命侵害の場合,被害者が加害者に対して取得した慰謝料請求権は,被害者の相続人に相続される。
ウ.不法行為により身体に被害を受けた者の近親者がその固有の慰謝料を請求することができるのは,被害者がその不法行為によって死亡した場合に限られる。
エ.不法行為による身体傷害の場合,被害者に責任能力が備わっていないときは,その過失を考慮して損害賠償の額を決めることができない。
オ.名誉毀損による慰謝料請求権は,被害者がその請求権を行使する意思を表示した後であっても,具体的な金額が当事者間において客観的に確定する前は,被害者の債権者による代位行使の対象とはならない。
1.ア ウ
2.ア エ
3.イ エ
4.イ オ
5.ウ オ
「平成23年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073970.pdf)をもとに作成