差止請求権等の他人に対し行為を請求する権利に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.裁判所は,他人のプライバシーを侵害した者に対し,被害者の請求により,損害賠償に代え,プライバシーを保護するのに適当な処分を命ずることができる。
イ.隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは,自らその枝を切除することはできるが,その竹木の所有者に,その枝を切除させることはできない。
ウ.一般財団法人の理事が専ら法人の業務として管理している物を他人が侵奪した場合において,その他人に対し占有回収の訴えを提起して返還を請求することができる者は,その一般財団法人であり,理事個人ではない。
エ.親権者の下で監護されている幼児で意思能力のないものを連れ去り,その子を不当に拘束している者に対しては,人身保護法に基づく救済を請求することができる。
オ.通行のために設定された地役権を有する者は,承役地のうち通路として開設された部分に物件を置いて通行を困難にする者に対し,通路である土地の部分の明渡しを請求することができる。
1.ア ウ
2.ア エ
3.イ ウ
4.イ オ
5.エ オ
「平成22年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000046902.pdf)をもとに作成