司法試験短答式試験過去問題一問一答

利用規約プライバシーポリシーご意見・お問い合わせランダム一問一答

平成21年 刑事系科目

第13問 (配点: 2)


名誉毀損罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。

1.名誉毀損罪が成立するためには,事実の摘示が行われる必要があるが,摘示された事実が真実である場合には,人の社会的評価が低下したとはいえないから,名誉毀損罪が成立する余地はない。

2.名誉毀損罪が成立するためには,公然と事実の摘示が行われる必要があるが,特定かつ少数人に事実を摘示した場合には,その者らを通じて不特定又は多数人に伝播する可能性があったとしても,公然と事実の摘示が行われたとはいえないから,名誉毀損罪が成立する余地はない。

3.名誉毀損罪が成立するためには,人の名誉を毀損する必要があるが,人の社会的評価を低下させるような事実を摘示したとしても,その人の名誉が現実に侵害されなかった場合には,人の名誉を毀損したとはいえないから,名誉毀損罪が成立する余地はない。

4.名誉毀損罪が成立するためには,人の名誉を毀損する必要があるが,法人等の団体は名誉感情を持ち得ないから,法人等の団体に対する名誉毀損罪が成立する余地はない。

5.名誉毀損罪が成立するためには,人の名誉を毀損する必要があるが,名誉を毀損したとしても,それが公共の利害に関する事実に係り,かつ,その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には,事実の真否を判断し,真実であることの証明があったときは,名誉毀損罪として処罰される余地はない。

「平成21年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006453.pdf)をもとに作成

平成21年 刑事系科目 第13問 (配点: 2) | 司法試験短答式試験過去問題一問一答
このエントリーをはてなブックマークに追加
19 / 76