「公共の福祉」に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア. 憲法第13条の「公共の福祉」は,人権の外にあって,すべての人権を制約する一般的な原理であり,憲法第22条,第29条が特に「公共の福祉」を掲げたのは,特別な意味を有しないという見解がある。しかし,このような見解では「公共の福祉」が極めて抽象的な概念であるだけに,人権制限が容易に肯定されるおそれが生じ,ひいては「公共の福祉」が明治憲法の法律の留保のような機能を実質的に果たすおそれがある。
「平成20年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006411.pdf)をもとに作成