刑事訴訟法第89条の必要的保釈(権利保釈)に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
1. 殺人罪で公訴を提起され,同罪で勾留中の被告人甲が保釈を請求した場合,裁判所は,同条による保釈を許可することはできない。
2. 傷害罪で公訴を提起され,同罪で勾留中の被告人甲が保釈を請求したが,甲に殺人罪で有期懲役刑の実刑判決を受けた前科がある場合,裁判所は,同条による保釈を許可することはできない。
3. 傷害罪で公訴を提起され,同罪で勾留中の被告人甲が保釈を請求したが,甲に逃亡すると疑うに足りる相当な理由がある場合,裁判所は,同条による保釈を許可することはできない。
4. 被害者を乙とする傷害罪で公訴を提起され,同罪で勾留中の被告人甲が保釈を請求したが,甲に乙を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由がある場合,裁判所は,同条による保釈を許可することはできない。
5. 傷害罪で公訴を提起され,同罪で勾留中の被告人甲が保釈を請求したが,甲が定まった住居を有しない場合,裁判所は,同条による保釈を許可することはできない。
「平成19年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006373.pdf)をもとに作成