司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成19年 刑事系科目

第15問 (配点: 2)


次の【事例】の甲の罪責について正しいものは,後記1から5までのうちどれか。

【事例】

甲は,夜間,普通乗用自動車を運転し,人通りが少ない一方通行の狭い道路を進行中,右前方を歩いている女性乙がショルダーバッグを左肩に掛けているのを認め,同バッグを奪い取ろうと考え,同車で乙を追い抜きざま,運転席窓から右手を出して同バッグをつかんで引っ張った。乙は,同バッグを引っ張られた勢いで路上に転倒したものの,同バッグを奪われまいとして,そのさげひもから手を離さなかったので,甲は,乙から同バッグを奪い取るため,乙の身体を同バッグごと引きずることを認識しながらそのまま加速して運転を続けた。甲は,約20メートルにわたって乙の身体を引きずったが,乙は,同バッグから手を離さなければ,同車の車輪に巻き込まれたり,道路脇の壁に衝突するなどして重傷を負いかねないという危険を感じ,やむなくそのさげひもから手を離し,甲は,同バッグをつかんだまま同車で逃走した。乙は,前記のとおり路上を引きずられたことにより,約2週間の加療を要する右足関節捻挫等の傷害を負った。

1. 事後強盗(刑法第238条)が人を負傷させたものとして,強盗致傷罪が成立する。
2. 強盗致傷罪は成立せず,窃盗罪と傷害罪が成立する。
3. 強盗(刑法第236条第1項)が人を負傷させたものとして,強盗致傷罪が成立する。
4. 強盗罪のみが成立する。
5. 窃盗罪と業務上過失傷害罪が成立する。

「平成19年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006373.pdf)をもとに作成

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