司法試験短答式試験過去問題一問一答

利用規約プライバシーポリシーご意見・お問い合わせランダム一問一答

平成18年 公法系科目

第17問 (配点: 2)


国会議員の地位と権能に関する次のアからオまでの各記述について,誤っているもの二つの組合せを,後記1から10までの中から選びなさい。

ア. 比例代表選挙において選出された国会議員も全国民の代表であるが,国会法は,比例代表選出議員が,選出された選挙における他の名簿届出政党に所属する者になったときは退職者となると規定している。

イ. 憲法第50条は,両議院の議員は「法律の定める場合を除いては」国会の会期中逮捕されないと定めており,それを受けて,国会法は,議員が国会の会期中に逮捕され得る場合として,院外における現行犯の場合とその院の許諾のある場合を挙げている。

ウ. 憲法第51条は,国会議員が「議院で行った演説,討論又は表決について,院外で責任を問はれない」と定めているので,議員が所属する政党が,議員の院内での表決などを理由に除名処分を行うことは憲法上許されないが,政党の除名処分が司法審査の対象とならないため,実際にはそうした憲法第51条違反の除名処分に法的統制が及ばないことになっている。

エ. 最高裁判所は,議員が院内での質疑等によって個人の名誉を低下させる発言をしたとしても,国会議員がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るような特別の事情がある場合に限り,国家賠償法第1条第1項にいう違法な行為があったとして国の損害賠償責任が認められると判示した。

オ. 国会が国の唯一の立法機関である以上,議員は当然に法案をその所属する議院に提出することができるが,この議員の法案提出につき一定の人数の賛同を得ていることを要求するなどして制限を加えることは憲法上許されないのであって,実際,国会法には議員による法案提出を制限する規定はない。

1. アとイ
2. アとウ
3. アとエ
4. アとオ
5. イとウ
6. イとエ
7. イとオ
8. ウとエ
9. ウとオ
10. エとオ

「平成18年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006517.pdf)をもとに作成

平成18年 公法系科目 第17問 (配点: 2) | 司法試験短答式試験過去問題一問一答
このエントリーをはてなブックマークに追加
41 / 97