司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成18年 民事系科目

第13問 (配点: 2)


Aは,その所有する甲土地をBに売却したが,その直後に重ねて甲土地をCに売却し,さらにCは直ちにDに転売した。甲土地の登記名義は,A・C・Dの合意に基づき,Aから直接にDに移転された。この事例に関する次の1から4までの記述のうち,誤っているものはどれか。

1. Bから占有者Cに対する所有権に基づく甲土地の明渡請求訴訟において,Bの登記具備がCの対抗要件の抗弁に対する再抗弁であるという考え方を採れば,Cが背信的悪意者であるとする主張は,Bの登記具備に代わる再抗弁と位置付けられる。

2. 背信的悪意者Cにも甲土地の所有権が帰属するという考え方を採れば,AからBとCに二重譲渡があったことをDが知っていても,それだけでは,登記をしていないBは甲土地の所有権取得をDに対抗することができない。

3. 背信的悪意者Cは甲土地の所有権を取得することができないという考え方を採れば,DがAからBとCに二重譲渡があったことを知らずに登記をした場合でも,BはDに甲土地の所有権取得を対抗することができる。

4. Bは,本来,Cと対抗関係に立つから,登記の効力については重大な利害関係を有するところ,Cは対抗要件を備えていないし,AからDへの中間省略登記は無効であるから,Bは,CにもDにも対抗することができる。

「平成18年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006518.pdf)をもとに作成

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