詐欺罪に関する次の【見解】についての後記アからオまでの各【記述】を検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
【見解】
規約上,会員である名義人のみがクレジットカードを利用できるものとされ,その利用者が会員本人であることの確認義務が加盟店に課されている場合,名義人に成り済まし,クレジットカードを利用して商品を購入する行為は,その利用が名義人から許されており,かつ,利用代金が規約に従い名義人において決済されることが見込まれるときであっても,詐欺罪が成立する。
【記述】
オ.この【見解】に対しては,加盟店が名義人以外の利用であることを知りながら,クレジットカードの利用を認めた場合でも詐欺罪の既遂が成立することになり,妥当ではないとの批判が可能である。
「令和2年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001326055.pdf)をもとに作成