司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成30年 刑法

第3問 (配点: 2)


過失犯の本質について,学生A及びBが次の【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から④までの( )内に後記アからキまでの【発言】から適切なものを選んだ場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

【会話】

学生A.私は,過失犯の本質について,精神を緊張させたならば結果発生を予見することが可能であったにもかかわらず,これを予見しなかったことにあると考えています。私が採る見解では,過失犯の体系上,一般的に,(①)の判断において,信頼の原則を考慮することになります。

学生B.A君が採る見解に対しては,(②)という批判がありますね。私は,過失犯の本質について,社会生活上必要な注意を尽くさないで,結果回避のための適切な措置を採らなかったことにあると考えています。

学生A.B君が採る見解に対しては,「結果回避のための適切な措置」について,(③)という批判があります。また,B君が指摘した批判に対しては,私が採る見解でも,(④)ことにより,対応することができるとの反論ができます。

【発言】

ア.予見可能性

イ.結果回避義務

ウ.行政取締法規が定める義務に帰着せざるを得ず,刑法上の過失犯が行政取締法規違反の結果的加重犯になってしまう

エ.予見可能性のみで過失を認めると,過失犯の処罰範囲が広くなり過ぎる

オ.重大な結果が予見可能であるにもかかわらず,それを回避する義務がないというのは妥当ではない

カ.実行行為の内容として実質的危険性を要求する

キ.予見可能性を結果回避義務を導く前提要件として位置付ける

1.①ア ②ウ ③エ ④キ
2.①ア ②エ ③ウ ④カ
3.①ア ②エ ③オ ④キ
4.①イ ②ウ ③オ ④カ
5.①イ ②エ ③ウ ④キ

「平成30年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001258878.pdf)をもとに作成

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