【以下の問題の解答に当たっては,国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用を考慮する必要はない。】
債権者代位権に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.債務者に代位して登記の移転を求める場合には,債権者は,第三債務者から直接自己へ登記を移転すべき旨の請求をすることはできない。
イ.債務者が既に自ら権利を行使している場合には,その行使の方法又は結果の良否にかかわらず,債権者は,その権利について債権者代位権を行使できない。
ウ.債権者Aが債務者Bに代位して,Bの有する債権を行使した場合において,第三債務者CがBに対して同時履行の抗弁を主張することができるときであっても,Cは,Aに対しては,同時履行の抗弁を主張することはできない。
エ.AのBに対する100万円の債権を被保全債権として,BのCに対する50万円の債権につきAがCに対して債権者代位訴訟を提起したときには,Aは,請求原因において,Bの無資力を主張・立証する必要はない。
オ.債権者代位権を行使するためには,被保全債権が代位行使される債権よりも先に成立している必要はない。
1.ア イ
2.ア オ
3.イ ウ
4.ウ エ
5.エ オ
「平成28年 短答式試験 民法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001182604.pdf)をもとに作成