責任能力に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
1.ある人が同じ精神の障害の状態にありながら,ある行為については完全な責任能力が認められ,他の行為については完全な責任能力が認められないことがある。
2.心神喪失とは,精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力及びその弁識に従って行動する能力のいずれもない状態をいう。
3.心神喪失は,精神の障害がある場合に限られるから,アルコールによって一時的にそのような状態に陥った場合は心神喪失と認めることはできない。
4.心神耗弱は,責任能力が著しく減退しているにすぎないから,その刑を減軽しないこともできる。
5.13歳の少年が人を殺害した場合,少年法の規定に基づく手続を経れば,その少年に刑罰を科すことができる。
「平成27年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001144533.pdf)をもとに作成