【以下の問題の解答に当たっては,国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用を考慮する必要はない。】
Aは,Bとの間で,Aが所有する2階建ての甲建物を月額50万円の賃料で賃貸する旨の契約を締結し,甲建物をBに引き渡した。その後,Bは,Aの承諾を得て,Cとの間で,甲建物を月額50万円の賃料で転貸する旨の契約を締結し,甲建物をCに引き渡した。それからしばらくして甲建物の屋根の不具合により雨漏りが発生し,Cは,甲建物の2階部分を使用することができなくなった。この場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Cは,Bに対し,甲建物の屋根の不具合を修繕するよう請求することができる。
イ.Cは,Bが甲建物の屋根の不具合の修繕を拒絶するときは,Aに対し,甲建物の屋根の不具合を修繕するよう請求することができる。
ウ.AがBに対して甲建物の2階部分を使用することができなくなった日以後の賃料の支払を請求した場合,Bは,甲建物の2階部分の割合に相当する賃料については,その支払を拒絶することができる。
エ.AがCに対して甲建物の2階部分を使用することができなくなった日以後の賃料の支払を請求した場合,Cは,甲建物の2階部分の割合に相当する賃料についても,その支払を拒絶することができない。
オ.判例によれば,甲建物の屋根の不具合がCの責めに帰すべき事由によって生じた場合,Aは,Bに対し,甲建物の屋根の不具合により生じた損害の賠償を請求することができない。
1.ア ウ
2.ア オ
3.イ エ
4.イ オ
5.ウ エ
「平成27年 短答式試験 民法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001144532.pdf)をもとに作成