司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成26年 刑事系科目

第23問 (配点: 2)


次の【事例】について述べた後記アからオまでの【記述】のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。

【事例】

司法巡査は,「路上で人がバットで殴られている。」旨の110番通報に基づき,事件現場に急行したところ,現場到着時に犯人が逃走していたことから,傷害を負った被害者から被害状況や犯人の服装・体格等を聴取し,犯人の探索を開始した。司法巡査は,事件発生の約30分後に事件現場から約500メートル離れた路上において,被害者が供述した犯人の服装・体格と一致する人物甲がバットを持って歩いているのを認め,甲に「ちょっと待って。」と声を掛けて停止を求めた。すると,甲が直ちに逃走を開始したため,司法巡査は甲を追跡し,甲を傷害罪の準現行犯人として逮捕した。甲は,逮捕翌日に,傷害罪により検察官に送致された。

【記述】

ア.司法巡査は,甲を準現行犯人として逮捕するに当たり,甲に逮捕の理由を告げなければならない。

イ.甲が司法巡査から「ちょっと待って。」と声を掛けられて直ちに逃走を開始したことは,「誰何されて逃走しようとするとき。」(刑事訴訟法第212条第2項第4号)に該当する。

ウ.甲の逮捕後,勾留請求前の時点で本件が強盗目的で敢行されたと疑うに足りる相当な理由が生じた場合には,検察官は,強盗致傷罪で勾留を請求することが可能である。

エ.甲を傷害罪で勾留した後,本件が強盗目的で敢行された疑いが生じた場合であっても,強盗目的であったことの捜査のために勾留期間を延長することは許されない。

オ.甲を傷害罪で勾留した後,甲が「強盗目的で事件を起こした。」旨供述した場合には,傷害罪による勾留中に強盗致傷罪で逮捕しても適法である。

1.ア ウ
2.ア オ
3.イ ウ
4.イ エ
5.エ オ

「平成26年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000123126.pdf)をもとに作成

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