司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成25年 刑事系科目

第35問 (配点: 3)


次の【記述】は,前科証拠の証拠能力に関する最高裁判所の判例を要約したものである。【記述】中の①から③までの( )内から適切な語句を選んだ場合,その組合せとして正しいものは,後記1から5までのうちどれか。

【記述】

前科も一つの事実であり,前科証拠は,一般的には犯罪事実について,様々な面で証拠としての価値(①(a.法律的関連性 b.自然的関連性))を有している。反面,前科,特に同種前科については,被告人の犯罪性向といった実証的根拠の乏しい人格評価につながりやすく,そのために事実認定を誤らせるおそれがあり,また,これを回避し,同種前科の証明力を合理的な推論の範囲に限定するため,当事者が前科の内容に立ち入った攻撃防御を行う必要が生ずるなど,その取調べに付随して②(a.争点が拡散する b.不当な不意打ちになる)おそれもある。したがって,前科証拠は,単に証拠としての価値があるかどうか,言い換えれば,(①)があるかどうかのみによって証拠能力の有無が決せられるものではなく,前科証拠によって証明しようとする事実について,実証的根拠の乏しい人格評価によって誤った事実認定に至るおそれがないと認められるときに初めて証拠とすることが許されると解するべきである。本件のように,前科証拠を被告人と犯人の同一性の証明に用いる場合についていうならば,前科に係る犯罪事実が③(a.顕著な特徴 b.相当の重大性)を有し,かつ,それが起訴に係る犯罪事実と相当程度類似することから,それ自体で両者の犯人が同一であることを合理的に推認させるようなものであって,初めて証拠として採用できるものというべきである。

1.①a ②a ③a
2.①a ②b ③a
3.①a ②b ③b
4.①b ②a ③a
5.①b ②a ③b

「平成25年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111056.pdf)をもとに作成

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