司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成25年 刑事系科目

第12問 (配点: 2)


強盗の罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,誤っているものはどれか。

1.甲は,乙に対し,金品を奪うために,反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加え,その反抗を抑圧して乙から財布を奪ったが,乙は財布を奪われたことに気付かなかった。甲には強盗既遂罪が成立する。

2.甲は,乙宅で財布を窃取し,誰からも追跡されることなく,約2キロメートル離れた場所まで徒歩で移動した後,窃取した財布の中を見たが,予想していたよりも現金が少なかったことから,再び窃盗を行う目的で乙宅に戻り,玄関を開けたところ,帰宅していた乙に発見され,逮捕を免れるために,乙に対し,反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加えた。甲には事後強盗既遂罪は成立しない。

3.甲は,電車内で乗客のポケットから財布を窃取した直後,その犯行状況を目撃して甲を逮捕しようとした警察官乙に対し,逮捕を免れるために,反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加えたが,乙に逮捕された。甲には事後強盗未遂罪が成立する。

4.甲は,空き巣を行う目的で乙宅に侵入したところ,たまたま留守番をしていた乙の甥である10歳の丙に発見され,金品を奪うために,丙に対し,反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加え,その反抗を抑圧して寝室のタンス内にあった乙名義の預金通帳と印鑑を奪った。甲には強盗既遂罪が成立する。

5.甲は,飲食店において,代金を支払う意思及び能力がないのに,店長乙をだまして酒食を注文し,飲食した後,代金の支払いを免れるために,乙に対し,反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加え,その反抗を抑圧して逃走し,代金請求を免れた。甲には強盗既遂罪が成立する。

「平成25年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111056.pdf)をもとに作成

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