処分権主義に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.訴訟物が特定されない訴状は,裁判長の命令にもかかわらず原告がその不備を補正しないときは,裁判長の命令により却下される。
イ.原告が給付判決を求めている場合において,訴訟物とされている請求権の履行期が到来していないことが明らかになったときは,裁判所は,当該請求権の存在を確認する判決をすることができる。
ウ.家屋明渡請求訴訟において,留置権の抗弁が認められるときは,裁判所は,当該留置権により担保される債権の弁済を受けることと引換えに家屋の引渡しを命ずる。
エ.債務の全額である100万円についての不存在確認を求める訴訟において,裁判所は,当該債務の一部である10万円の債務が存在すると認めるときは,100万円のうち10万円を超える債務の不存在を確認し,その余の請求を棄却する。
オ.共有物分割の訴えにおいて,原告が分割の方法として共有物の現物を分割することを求めているときは,裁判所は,当該共有物を競売してその売得金で分割する内容の判決をすることができない。
1.ア ウ
2.ア エ
3.イ エ
4.イ オ
5.ウ オ
「平成25年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111055.pdf)をもとに作成