社債,株式等の振替に関する法律に規定する振替株式に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,各記述において,振替口座簿は,電磁的記録をもって作成されているものとする。
ア.振替株式に係る株主名簿の名義書換は,振替機関から会社に対し総株主通知がされた場合には行われるが,振替機関から会社に対し個別株主通知がされた場合には行われない。
イ.振替株式の譲渡は,当事者の意思表示のみによってその効力を生ずるが,振替の申請により,振替口座簿中の譲受人の口座における保有欄にその譲渡に係る数の増加の記録がされなければ,会社に対抗することができない。
ウ.振替口座簿中の譲渡人の口座における保有欄に,譲渡人が有する振替株式の数を超過する振替株式の数が誤って記録されていた場合でも,譲受人が譲渡人からその記録に係る全ての振替株式を譲り受ける旨の合意をし,かつ,振替の申請により,譲受人の口座における保有欄にその譲渡に係る数の増加の記録がされたときは,譲受人は,悪意又は重大な過失があるときを除き,その増加の記録に係る権利を取得する。
エ.振替株式の質入れがあった場合には,総株主通知の際に,その振替株式の質入れの事実を会社に知らせないようにすることはできない。
オ.振替株式を発行した会社は,正当な理由があるときは,振替機関に対し,所定の費用を支払って,その備える振替口座簿中の加入者の口座に記録されている事項を証明した書面の交付を請求することができる。
1.ア エ
2.ア オ
3.イ ウ
4.イ エ
5.ウ オ
「平成25年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111055.pdf)をもとに作成