会社法の禁止する株主の権利の行使に関する利益の供与についての次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.判例によれば,会社から見て好ましくない株主が議決権を行使することを回避する目的で,会社が,自己の計算において,第三者に対してその株主から株式を譲り受けるための対価を供与した場合には,株主の権利の行使に関する利益の供与に該当する。
イ.会社が,自己の計算において,特定の株主に対して無償で財産上の利益の供与をした場合には,その会社は,株主の権利の行使に関する利益の供与をしたものと推定される。
ウ.株主が,自己の計算において,株主総会における議決権の行使に関し,他の株主に対して財産上の利益の供与をした場合には,株主の権利の行使に関する利益の供与に該当する。
エ.取締役が株主の権利の行使に関する利益の供与をした場合には,その利益の供与をすることに関与した他の取締役は,その職務を行うについて注意を怠ったかどうかにかかわらず,会社に対し,供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。
オ.会社から株主の権利の行使に関する利益の供与を受けた者が取締役,会計参与,監査役,執行役又は会計監査人でない場合には,その者に対してその利益の返還を求める株主代表訴訟は,提起することができない。
1.ア イ
2.ア ウ
3.イ オ
4.ウ エ
5.エ オ
「平成25年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111055.pdf)をもとに作成