被告人の権利に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.いわゆるビデオリンク方式を採用することによって被告人は自ら尋問することができないが,それは証人が受ける精神的圧迫を回避するためであり,弁護人は尋問できるのであるから,被告人の証人審問権を侵害しているとはいえない。
イ.即決裁判手続は,争いがなく明白かつ軽微な事件について,簡易かつ迅速に公判の審理及び裁判を行うことにより,手続の合理化や効率化を図るものであり,一般の事件と異なる上訴制限を定めることに合理的理由があるから,裁判を受ける権利を侵害しているとはいえない。
ウ.ある事件の刑事確定訴訟記録の閲覧請求に対し,刑事確定訴訟記録法の条項に基づいて不許可としても,憲法第21条,第82条の規定は刑事確定訴訟記録の閲覧を権利として要求できることまで認めたものではないから,憲法には違反しない。
1.ア○ イ○ ウ○
2.ア○ イ○ ウ×
3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ×
5.ア× イ○ ウ○
6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○
8.ア× イ× ウ×
「平成24年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098332.pdf)をもとに作成