取材の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.報道のための取材の自由も憲法第21条の精神に照らし十分尊重に値するが,取材の自由といっても,何らの制約を受けないものではなく,公正な裁判の実現という憲法上の要請があるときは,ある程度の制約を受けることがあることは否定できない。
イ.報道機関が専ら報道目的で撮影したビデオテープを,裁判所の提出命令によって提出させる場合よりも裁判官が発付した令状に基づき検察事務官が差し押さえる場合の方が,取材の自由に対する制約の許否に関して,より慎重な審査を必要とする。
ウ.編集の上,既に放映されたビデオテープのマザーテープの差押えにより報道機関が受ける不利益は,このビデオテープの放映が不可能となり報道の機会が奪われるという不利益ではなく,将来の取材の自由が妨げられるおそれがあるという不利益にとどまる。
1.ア○ イ○ ウ○
2.ア○ イ○ ウ×
3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ×
5.ア× イ○ ウ○
6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○
8.ア× イ× ウ×
「平成24年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098332.pdf)をもとに作成