司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 刑事系科目

第24問 (配点: 3)


告訴に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例に照らして,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

ア.弟甲から宝石を盗まれたとして同居していない姉Aが告訴した。捜査の結果,甲が宝石と一緒に現金を盗んでいたことが判明したが,Aは追加の告訴をしなかった。この場合,検察官が宝石と現金を窃取した事実で甲を起訴しても,親告罪について告訴のない事実を起訴したことにならない。

イ.弟甲から宝石を盗まれたとして同居していない姉Aが告訴したが,後に告訴を取り消した。捜査の結果,甲が宝石と一緒に現金を盗んでいたことが判明したため,Aはこの現金を窃取した事実を告訴した。この場合,検察官が現金を窃取した事実で甲を起訴しても,親告罪について告訴のない事実を起訴したことにならない。

ウ.弟甲から宝石を盗まれたとして同居していない姉Aが告訴した。捜査の結果,甲が宝石と一緒にAと同居している妹Bからも現金を盗んでいたことが判明したが,Bは告訴しなかった。この場合,検察官が宝石と現金を窃取した事実で甲を起訴しても,親告罪について告訴のない事実を起訴したことにならない。

エ.胸を触られ強姦されそうになったことは許せない旨の強姦未遂の告訴を被害者から受けて捜査をした結果,強制わいせつの事実が判明した場合,被害者による強姦未遂の告訴は,それより軽い強制わいせつの事実を当然包含しているから,検察官が強制わいせつの事実で起訴しても,親告罪について告訴のない事実を起訴したことにならない。

オ.深夜無理やり自動車に連れ込まれ強姦されそうになったことは許せない旨の強姦未遂の告訴を被害者から受けて捜査をした結果,わいせつ目的略取未遂の事実が判明した場合,強姦未遂罪とわいせつ目的略取未遂罪は,観念的競合又は牽連犯の関係に立ち,一方が他方を包含する関係にないが,被害者による強姦未遂の告訴があれば,検察官がわいせつ目的略取未遂のみの事実で起訴しても,親告罪について告訴のない事実を起訴したことにならない。

1.ア イ
2.ア エ
3.イ ウ
4.ウ オ
5.エ オ

「平成24年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098334.pdf)をもとに作成

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