司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 刑事系科目

第5問 (配点: 3)


教授と学生A及びBは次の【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑤までの( )内に,後記アからケまでの【語句群】から適切な語句を入れた場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

【会話】

教授:犯人が被害者の住居に侵入した上で被害者を殺害した場合の住居侵入罪と殺人罪の罪数関係や,犯人が被害者の住居に侵入した上で被害者のお金を盗んだ場合の住居侵入罪と窃盗罪の罪数関係は,判例ではどうなるかな。
学生A:(①)です。

教授:それでは,犯人が被害者の住居に侵入した上で,被害者を殺害し,その後に被害者のお金を盗もうと思い立って,現実にお金を盗んだ場合の住居侵入罪,殺人罪,窃盗罪の罪数関係は,判例ではどうなるかな。
学生B:住居侵入罪と殺人罪が(①),住居侵入罪と窃盗罪が(①)となり,全体として(②)になります。

教授:そうだね。このような場合をかすがい現象と言っているんだ。それでは,犯人が路上で被害者を殺害し,その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち,お金を盗んだ場合における殺人罪と窃盗罪の罪数関係は,判例ではどうなるかな。
学生A:(③)です。

教授:住居侵入罪の法定刑の上限は懲役3年,窃盗罪の法定刑の上限は懲役10年,殺人罪で有期懲役刑を選択した場合の法定刑の上限は懲役20年だけど,判例の立場によれば,前科のない犯人が被害者の住居に侵入した上で,被害者を殺害し,その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち,お金を盗んだ事案における処断刑の上限は,それぞれの罪について有期懲役刑を選択した場合にはどうなるだろう。
学生B:(④)です。

教授:それでは,判例の立場で,前科のない犯人が路上で被害者を殺害し,その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち,お金を盗んだ事案の処断刑の上限は,それぞれの罪について有期懲役刑を選択した場合にはどうなるかな。
学生A:(⑤)です。

【語句群】

ア.併合罪
イ.牽連犯
ウ.観念的競合
エ.科刑上一罪
オ.包括一罪
カ.懲役20年
キ.懲役25年
ク.懲役30年
ケ.懲役40年

1.①イ ②エ ③ア ④カ ⑤ク
2.①イ ②エ ③ア ④カ ⑤ケ
3.①イ ②オ ③イ ④ケ ⑤カ
4.①ウ ②エ ③ア ④ク ⑤キ
5.①ウ ②オ ③イ ④ケ ⑤ク

「平成24年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098334.pdf)をもとに作成

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