司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 民事系科目

第55問 (配点: 2)


AがBを受取人として振り出した約束手形を,Bは,白地式裏書によってCに譲渡し,Cは,この手形をそのままの状態で金庫で保管していた。Cの金庫からこの手形を盗み出したDは,記名式裏書によってこれをEに譲渡した。Eは,この手形を取得する際,Dが権利者であると重過失なく信じていた。Eは,この手形を記名式裏書によってFに譲渡した。現在の所持人は,Fである。この手形の裏書欄の状況を簡略化して示したものが【図】である。

この手形に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

【図】

第1裏書 B → (白地)
第2裏書 D → E
第3裏書 E → F

ア.この手形には,裏書の連続が認められる。

イ.Fが,この手形をEから取得した際,DがCから盗取したものであることを知っていた場合,Aは,Dによる盗取の事実とFの悪意を証明することにより,Fに対する手形金の支払を拒むことができる。

ウ.Cは,盗難の時から2年間,この手形がCから盗まれたことを証明することにより,Fに対し,この手形の返還を請求することができる。

エ.この手形が金庫から盗み出されたことにつき,Cに重過失があった場合でも,Cは,この手形について遡求義務を負うことはない。

オ.判例によれば,Dは,この手形について遡求義務を負うことはない。

1.ア ウ
2.ア エ
3.イ ウ
4.イ オ
5.エ オ

「平成24年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098333.pdf)をもとに作成

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