担保物権についての特約に関する次の1から4までの各記述のうち,正しいものはどれか。
1.動産の売主と買主との間で,売買の目的物を買主が第三者に転売して引き渡したときでも,売主はその目的物に先取特権を行使することができる旨の特約がある場合において,買主がその目的物を転売して転買主にこれを引き渡したときは,売主は,転買主が占有している目的物について,その特約について転買主が悪意であるときでも,先取特権を行使することはできない。
2.動産質権において,質権者と質権設定者との間で,被担保債権の利息はその質権によって担保されないとの特約がされた場合においても,利息は,質権の被担保債権に含まれる。
3.不動産質権者は,質権の目的物を使用及び収益をすることができ,質権者と質権設定者との間の特約で,その使用収益権を排除することはできない。
4.建物が存する土地について抵当権が設定された場合において,その抵当権者と抵当権設定者との特約で,その土地上の建物にも抵当権の効力を及ぼすことができる旨の合意がされたときは,その土地の抵当権は,土地の上に存するその建物にも及ぶ。
「平成24年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098333.pdf)をもとに作成