司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成24年 民事系科目

第10問 (配点: 2)


引渡しの方法に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。

1.Aは,Bから動産甲を買い受け,占有改定の方法で引渡しを受けたが,その後,Bは,動産甲をCに奪われてしまった。この場合,Aは,所有権に基づいてCに対して動産甲の返還を請求することができるのみでなく,Cに対して占有回収の訴えを起こすことができる。

2.Aは,Bから動産甲を買い受け,占有改定の方法で引渡しを受けたが,その後,Bは,動産甲をCにも売却し,現実に引き渡した。この場合,Cは,BのAに対する動産甲の売却について善意無過失でなくても,動産甲の所有権取得をAに対抗することができる。

3.Aは,Bから借用して占有していた動産甲をBから買い受けた。この場合,Aは,Bに動産甲をいったん返還した上でBから改めて動産甲の現実の引渡しを受けない限り,その所有権の取得を第三者に対抗することはできない。

4.Aは,Bに対する債権を担保するため,Bとの間で,B所有の動産甲に質権の設定を受けた。この場合,指図による占有移転により動産甲の引渡しを受けたのみでは,質権の効力は生じない。

5.Aは,Bが第三者に寄託している動産甲をBから買い受け,自ら受寄者に対し,以後Aのために動産甲を占有することを命じ,受寄者がこれを承諾したときは,Aは,動産甲の占有権を取得する。

「平成24年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000098333.pdf)をもとに作成

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