裁判員の参加する刑事裁判(以下「裁判員裁判」という。)に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。
ア.裁判員裁判の対象事件として法律で定められた殺人罪に係る事件については,裁判官のみの合議体で取り扱うことはできない。
イ.裁判員裁判においては,裁判官及び裁判員の合議により,事実の認定,法令の解釈,法令の適用及び刑の量定を行う。
ウ.裁判員の参加する合議体の裁判官の員数は3人,裁判員の員数は6人とされているが,公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ,事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては,裁判所は,裁判官1人及び裁判員4人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができる。
エ.裁判員裁判の対象事件の被告人が,裁判員の参加する合議体ではなく,裁判官のみの合議体による審理を受けることを申し立てた場合には,地方裁判所は,当該事件を裁判官のみの合議体で取り扱う旨の決定をしなければならない。
オ.裁判員の関与する判断のための評議において,その判断は,構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見によるので,裁判員のみが被告人を有罪とする意見である場合には,被告人は無罪となる。
1.ア イ
2.ア オ
3.イ エ
4.ウ エ
5.ウ オ
「平成23年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073971.pdf)をもとに作成