司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成23年 刑事系科目

第8問 (配点: 2)


次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。

1.甲は,昼間の電車内において,多数の乗客が見ている状態で,恋人の乙が着ていたコートの前を広げさせてその陰部を露出させた場面を写真撮影した。同写真撮影について乙があらかじめ甲に対して承諾していた場合,公然わいせつ罪の違法性が阻却され,甲には同罪の共同正犯は成立しない。

2.甲は,重病で苦しんでいる妻乙に同情して,同人の首を絞めて窒息死させた。乙の殺害について乙があらかじめ甲に対して承諾していた場合,甲の行為は,いずれの構成要件にも該当せず,犯罪は成立しない。

3.甲は,乙が保険金をだまし取るのに協力する目的で,乙の右手の親指を包丁で切断した。親指の切断について乙があらかじめ甲に対して承諾していた場合,甲の行為は,傷害罪の構成要件に該当せず,同罪は成立しない。

4.甲は,11歳の乙の陰部を指で弄ぶなどのわいせつな行為を行った。わいせつな行為をすることについて乙があらかじめ甲に対して承諾していた場合,甲の行為は,強制わいせつ罪の構成要件に該当せず,同罪は成立しない。

5.甲は,妊娠している妻乙と話し合った上,薬物を使用して堕胎させた。堕胎について乙があらかじめ甲に対して承諾していた場合,甲の行為は,不同意堕胎罪の構成要件に該当せず,同罪は成立しない。

「平成23年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073971.pdf)をもとに作成

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