司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成23年 刑事系科目

第3問 (配点: 2) 備考: 順不同(部分点なし)


次の1から5までの各事例における甲の罪責について判例の立場に従って検討し,乙に対する詐欺罪(刑法第246条)が甲に成立しないものを2個選びなさい。

1.甲は,乙とトランプ賭博を行った際,乙の手札の内容が分かるよう不正な細工を施したトランプカードを用いて乙を負けさせ,乙に100万円の支払債務を負担させた。

2.甲は,15歳の乙がふだんから多額の現金を持ち歩いているのを知っていたことから,同人の知識や思慮が足りないことに乗じて現金を手に入れようと考え,乙に対し,借りた現金を返す意思もないのに返す意思があるように装って10万円の借金を申し込み,これを誤信した乙から現金10万円の交付を受けた。

3.甲は,乙宅の金品を手に入れようと考え,乙宅で乙と歓談中,「火事だ。」と嘘を言い,乙がその旨誤信して外に逃げた隙に乙宅から現金を持ち去った。

4.甲は,パチンコ店において,通常の方法によってパチンコ台で遊技しているように装って同店従業員乙の目を欺き,特殊な器具を使ってパチンコ台を誤作動させてパチンコ玉を排出させ,その占有を取得した。

5.甲は,乙に対し,乙の居宅は耐震補強工事をしないと地震の際に危険である旨嘘を言い,その旨乙を誤信させて必要のない工事契約を締結させたが,乙には資金がなかったことから,乙が甲の妻丙が経営する家具店から家具を購入したように仮装して,その購入代金について乙と信販会社との間で立替払契約を締結させ,これに基づき,同信販会社から丙名義の預金口座に工事代金相当額の振込みを受けた。

「平成23年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073971.pdf)をもとに作成

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