司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成22年 公法系科目

第31問 (配点: 2)


裁判所による行政裁量の統制に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。

ア.地方自治法第238条の4第7項は,地方公共団体の行政財産の管理者が,行政財産の用途又は目的を妨げる場合にはその使用を許可してはならない旨を定めているが,行政財産の使用を許可するために考慮すべき事項は定めていない。したがって,最高裁判所の判例によれば,裁判所が,地方公共団体の行政財産の管理者が考慮すべき事項を考慮していないことを理由に挙げて,同項による使用不許可処分を違法と判断することはできない。

(参照条文)地方自治法
第238条の4 1~6 (略)
7 行政財産は,その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができる。
8,9 (略)

イ.最高裁判所の判例によれば,裁判所は,地方公共団体が判断の過程において考慮すべき事情を考慮していないことを理由に挙げて,地方公共団体による都市施設に関する都市計画の決定の内容が社会通念に照らし著しく妥当性を欠き違法であると判断することができる。

ウ.行政処分を行う行政庁に裁量が法律上認められているにもかかわらず,行政庁が裁量の余地はないと判断して行政処分を行った場合,行政庁が裁量権を行使したわけではない。したがって,この場合において,裁判所が,行政庁が裁量権の行使に当たり考慮すべき事項を考慮していないことを理由に挙げて,行政処分を違法と判断することはできない。

1.ア○ イ○ ウ○
2.ア○ イ○ ウ×
3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ×
5.ア× イ○ ウ○
6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○
8.ア× イ× ウ×

「平成22年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000046901.pdf)をもとに作成

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