行政指導に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.行政指導が口頭でされた場合で,相手方からその趣旨や内容,責任者を記載した書面の交付を求められたときは,行政手続法上,当該行政指導に携わる者は,それを交付しなければならない。しかし,災害発生時に緊急避難を勧告する場合のように,相手方に対しその場において完了する行為を求める行政指導については,書面の交付義務はない。
イ.行政指導は,助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ,協力を求めるという形で行われることが多いが,行政手続法は,行政指導そのものを権力的手段,具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことも例外的に許容している。
ウ.法律上,勧告の相手方が勧告に従わないときは,その旨及びその勧告の内容を公表することができると規定されている場合には,当該規定に基づいて当該勧告等を公表したとしても,行政手続法第32条第2項違反の問題が生ずることはない。
(参照条文)行政手続法
第32条 (略)
2 行政指導に携わる者は,その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として,不利益な取扱いをしてはならない。
1.ア○ イ○ ウ○
2.ア○ イ○ ウ×
3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ×
5.ア× イ○ ウ○
6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○
8.ア× イ× ウ×
「平成22年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000046901.pdf)をもとに作成