次の【事例】に引き続く甲の行為に関する下記アからオまでの各【記述】を判例の立場に従って検討し,甲に( )内の犯罪が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。
【事例】
甲は,人通りの少ない道路を通行中,知人の乙が見知らぬ丙を「金を出せ。」と言いながらロープで縛り上げ,丙を道路脇の草むらの中に連れ込むのを偶然目撃した。
【記述】
オ.甲が,草むらをのぞくと,乙が丙の上着のポケットを探って所持金を奪おうとしていた。甲が,乙に気付かれることなく草むらから道路に戻ろうとしたところ,付近住民の丁が,野草摘みのため草むらに入ろうとしていた。甲が,後で乙から分け前を得るため,丁に「スズメバチの巣があるから危ない。」と嘘を言って丁を追い払ったため,その間に乙は丙の所持金を奪うことができた。(強盗罪の従犯)
「平成22年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000046903.pdf)をもとに作成