司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成21年 刑事系科目

第7問 (配点: 2)


逃走の罪に関する次の1から5までの各記述を検討した場合,正しいものはどれか。

1.甲は,確定判決によって刑務所に収容されている者であるが,A刑務所からB刑務所への護送中に護送車両から逃走した。甲に逃走罪(刑法第97条)が成立する余地はない。

2.甲は,勾留状によって拘置所に勾留されている者であるが,拘置所職員のすきを見て拘置所から逃走した。甲に逃走罪が成立する余地はない。

3.甲は,確定判決によって刑務所に収容されている者であるが,刑務官のすきを見て刑務所の敷地外に脱出し,刑務官の追跡を振り切って民家の庭に隠れたものの,しばらくして,付近の捜索を継続していた刑務官に発見され拘束された。甲に逃走罪の既遂罪が成立する余地はない。

4.甲は,確定判決によって刑務所に収容されている者であるが,刑務所に面会に来た友人乙に逃走用の開錠用具を差し入れるように依頼し,乙から差し入れを受けた開錠用具を使い,錠を損壊せずに開けた上,刑務所から逃走した。甲及び乙に加重逃走罪(刑法第98条)が成立する余地はない。

5.甲は,確定判決によって刑務所に収容されている者であるが,刑務所に面会に来た友人乙に逃走用の開錠用具を差し入れるように依頼し,乙は,甲を逃走させる目的で,開錠用具を隠した衣類を甲に差し入れた。ところが,甲は,乙が差し入れた開錠用具を使用せずに同刑務所から逃走した。乙に逃走援助罪(刑法第100条)が成立する余地はない。

「平成21年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006453.pdf)をもとに作成

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