司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成21年 民事系科目

第60問 (配点: 2)


訴えの利益に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.確定した給付判決がある場合でも,時効中断のために訴えの提起以外に適当な方法がないときは,当該給付判決の対象となった給付請求権について再度訴えを提起する利益が認められる。

イ.重婚を理由とする後婚の取消訴訟の係属中に,後婚が離婚によって解消された場合でも,後婚の取消しを求める形成訴訟についての訴えの利益は依然として存在する。

ウ.物の給付を請求し得る債権者が,本来の給付の請求と執行不能の場合における履行に代わる損害賠償の請求を一の訴えでする場合,損害賠償請求は将来の給付を求めるものであるが,あらかじめ請求をする必要があるものと認められる。

エ.A所有の建物について,Bが所有権保存登記をし,更にBからCへ,CからDへ所有権移転登記が経由された場合において,AがDに対し所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴えを提起し請求を棄却する判決が確定したときは,Aが新たにB及びCに対し所有権保存登記及び所有権移転登記の各抹消登記手続を求める訴えを提起したとしても,その各請求を認容する判決によってB及びC名義の各登記を抹消することはできないから,AのB及びCに対する各請求は,訴えの利益を欠く。

オ.特定の財産が特別受益財産に当たることの確認を求める訴えは,相続分又は遺留分をめぐる紛争を直接かつ抜本的に解決することになるから,確認の利益を有する。

1.ア ウ
2.ア エ
3.イ エ
4.イ オ
5.ウ オ

「平成21年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006452.pdf)をもとに作成

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