司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成20年 民事系科目

第54問 (配点: 2)


約束手形に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものはどれか。

1. 乙が代理権を有しないにもかかわらず「甲代理人乙」名義で約束手形を振り出した場合,手形所持人は,乙に対し,甲に表見代理が成立するときであっても,手形法が定める無権代理人の責任を追及することができる。

2. 乙が何ら権限を有しないにもかかわらず「甲」名義で約束手形を振り出した場合,乙は,手形所持人に対し,手形法が定める無権代理人の責任の規定の類推適用により,責任を負う。

3. 甲が乙に自己の名称を使用して営業をすることを許諾していた場合において,乙が甲の名称を使用して営業をすることがなかったときは,甲は,許諾した営業の範囲内と認められる営業のために乙が「甲」名義で振り出した約束手形につき,責任を負わない。

4. 甲株式会社の代表取締役乙が約束手形の裏書欄に「甲株式会社」と記載し,会社印を押印しただけで,乙の自署又は記名捺印がない場合,当該裏書は,甲株式会社の裏書としての効力を生じない。

5. 甲株式会社の代表取締役乙が約束手形を振り出した場合において,その振出人の記載が甲株式会社のためにする旨の表示であるとも,乙個人のためにする表示であるとも解し得るときは,真実の趣旨を知らない受取人は,甲及び乙のいずれに対しても手形金の請求をすることができる。

「平成20年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006412.pdf)をもとに作成

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