司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成19年 刑事系科目

第21問 (配点: 4) 備考: 1問正解で部分点2点


後記【文章】は,捜査の端緒について述べたものである。これを読んで,次の【小問1】及び【小問2】に答えなさい。

【小問2】

【文章】中の(ア)から(オ)までの下線部分の各記述のうち,正しいものの組合せは,後記【小問2の選択肢群】の1から5までのうちどれか。

【文章】

刑事訴訟法第189条第2項は,「司法警察職員は,(①)があると思料するときは,犯人及び証拠を捜査するものとする。」と定めている。この(①)があると思料するに至った原因を捜査の端緒という。刑事訴訟法は,捜査の端緒として,現行犯逮捕,(②),告訴,告発,請求及び自首を挙げているが,捜査の端緒をこれらに制限しているわけではなく,被害者又は第三者の申告,警察官職務執行法第2条第1項の定める(③)のほか,新聞,雑誌,投書など,いやしくも(①)に関係ありと認められる事由がある限り,(ア)広く社会の諸事象から捜査の端緒を得ることが許される。

そのうちの(②)とは,人の死亡が(①)に起因するかどうかを判断するため,五官の作用により死体の状況を見分する処分をいい,捜査前の処分であって,捜査そのものではない。(イ)これを行うに当たっては,令状なくして住居内の捜索・検証にわたる処分は行えないものの,死因の確認のためには,注射器を用いて体内から血液を採取したり,腹部等を切開することもできる。また,刑事訴訟法第229条第1項において,「変死者又は変死の疑のある死体があるときは,その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は,(②)をしなければならない。」とされているが,検察官は,いわゆる代行(②)として(④)に(②)させることもできる。

次に,告訴とは,(①)の被害者その他一定の者が,捜査機関に対して,(①)事実を申告し,その訴追を求める意思表示である。告訴の方式については,告訴の受理権者である(⑤)にしなければならず,(ウ)一定の親告罪で定められている告訴期間との関係で,その告訴がなされた日付を特定する必要があるため,口頭による告訴は認められておらず,書面でしなければならないとされている。また,(エ)告訴は,被害者の訴追を求める意思表示を確認する必要があるため,被害者本人が告訴しなければならず,被害者の代理人により告訴をすることはできない。なお,(オ)被害者が死亡するなどして親告罪について告訴をすることができる者がない場合には,検察官は,利害関係人の申立てにより告訴をすることができる者を指定することができる。

【小問2の選択肢群】

1. ア ウ
2. ア オ
3. イ エ
4. ウ エ
5. イ オ

「平成19年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006373.pdf)をもとに作成

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