司法試験短答式試験過去問題一問一答

利用規約プライバシーポリシーご意見・お問い合わせランダム一問一答

平成19年 刑事系科目

第11問 (配点: 2)


[業務妨害罪]に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。

1. 業務妨害罪における業務は,職業その他社会生活上の地位に基づいて継続して行う事務又は事業であり,経済的に収入を得る目的のものであることを要しないから,運転免許を取得した者が娯楽のために行う自動車の運転も本罪の業務に含まれる。

2. 威力業務妨害罪が成立するには,現実に執行中の業務の執行を妨害した結果が発生したことを要し,被害者に業務を中止させあるいは不能にさせたことが必要である。

3. 弁当屋に電話をかけ,弁当を受け取る意思もなく,代金を支払う意思もないのに,偽名を名のって弁当100個を注文し,これを架空の住所まで配達することを依頼して,同弁当屋の店員に弁当100個を作らせ,配達に赴かせた場合,偽計業務妨害罪が成立する。

4. 県議会の審議中,傍聴席において,大声を上げながら椅子を叩くなどして審議を中断させた場合,妨害の対象となったのは公務であるから,威力業務妨害罪ではなく公務執行妨害罪が成立する。

5. 自己の勤務する会社の上司に恨みを持ち,同人の事務机の引き出し内に犬の死がいを入れておいて同人にこれを発見させ,畏怖させた行為は,これにより同人の当日の各種決裁事務等の執行が不可能になったとしても,「威力を用いた」とはいえないから,威力業務妨害罪には当たらない。

「平成19年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006373.pdf)をもとに作成

平成19年 刑事系科目 第11問 (配点: 2) | 司法試験短答式試験過去問題一問一答
このエントリーをはてなブックマークに追加
15 / 58