Aは,Bに対し甲動産を売却したが,Bが代金を支払わないので,Aは,その支払を求めて訴えを提起した。この事例に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア. Bが,甲動産の引渡しと代金支払との同時履行の抗弁権を行使するためには,Bは,甲動産の引渡しの履行期が到来していること及びAがBに甲動産を引き渡していないことを主張しなければならない。
イ. Bの同時履行の抗弁は,BがAに対し,Aが甲動産の引渡しをするまで代金の支払を拒絶することを主張して行使しなければならない。
ウ. Aが,Bの同時履行の抗弁に対し,AB間において代金支払の10日後に甲動産を引き渡す旨の合意をしたことを主張しても,再抗弁にならない。
エ. Aが,Bの同時履行の抗弁に対し,訴え提起前に到来した甲動産の引渡しの履行期に,甲動産の引渡しの準備をし,取りに来るようにBに電話で伝えたことを主張しても,再抗弁にならない。
オ. Bによる同時履行の抗弁の主張が認められる場合,Bは,Aに対し,Aから甲動産の引渡しを受けるのと引換えに代金を支払うべき旨が,判決主文に記載されなければならない。
1. ア ウ
2. ア エ
3. イ エ
4. イ オ
5. ウ オ
「平成19年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006372.pdf)をもとに作成