司法試験短答式試験過去問題一問一答

利用規約プライバシーポリシーご意見・お問い合わせランダム一問一答

平成18年 刑事系科目

第17問 (配点: 2)


詐欺罪に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。

1. 覚せい剤を購入すると偽って買付資金名下に金員の交付を受けた場合,相手方には交付した資金の返還請求権がないので,詐欺罪は成立しない。

2. 署名欄を空白にした借用証書を作成して他の文書とともに署名を求め,相手方に借用証書と気付かせずにその署名欄に署名させた場合,相手方に債務を負担させたことになるので,詐欺罪が成立する。

3. 係員に偽りの申立てをして旅券の交付を受けた場合,旅券は財産的価値を欠き財物に当たらないので,詐欺罪は成立しない。

4. 他人から預金通帳と届出印鑑を一時的に預かったにすぎない者が,それを利用して勝手に銀行窓口で銀行員から預金払戻名下に金員の交付を受けた場合,預金の払戻権限がないのにそれがあるように偽っているので,銀行員を相手方とする詐欺罪が成立する。

5. 減量に効果があると偽って健康食品を購入させ代金名下に金員の交付を受けた場合,減量効果が全くなくても,販売価格が適正妥当であれば相手方に経済的損失がないので,詐欺罪は成立しない。

「平成18年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006519.pdf)をもとに作成

平成18年 刑事系科目 第17問 (配点: 2) | 司法試験短答式試験過去問題一問一答
このエントリーをはてなブックマークに追加
22 / 66