次のアからオまでの各事例における甲の罪責について,判例の立場に従って検討し,( )内の犯罪が既遂になる場合には1を,未遂にとどまる場合には2を,既遂にも未遂にもならない場合には3を選びなさい。
ウ.甲は,通行中の乙に因縁を付けて乙から現金を脅し取ろうと考え,乙に対し,「俺をにらんできただろ。金を払えば許してやる。金を出せ。」などと大声で怒鳴り付けて反抗を抑圧するに至らない程度の脅迫を加え,同脅迫により畏怖した乙は,甲に現金を直接手渡さなかったものの,甲が乙のズボンのポケットから乙が所有する現金在中の財布を抜き取って持ち去るのを黙認した。(恐喝罪)
「平成29年 短答式試験 刑法」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/001224570.pdf)をもとに作成