裁判所が違憲とした議員定数配分規定に基づいて行われた選挙の効力に関する次のアからウまでの各記述について,正しいもの全てを挙げた組合せを,後記1から7までの中から選びなさい。
ア.一般的な法の基本原則に基づくものとして事情判決の法理を適用して,選挙を無効とせず違法の宣言にとどめるのは,当該選挙を無効とすることによって憲法が所期していない結果を生じることを回避するためである。
イ.定数配分規定の違憲判断を選挙の効力と結び付けず,訴訟が提起された選挙区の選挙だけを無効とする手法は,投票価値が不平等であるとされた選挙区からの代表者がいない状態で定数配分規定の是正が行われるという問題がある。
ウ.定数配分規定の違憲判断を選挙の効力と結び付けない判決の将来効の法理は,再選挙を執行することが事実上不可能であることや,事情判決を繰り返すことによって生じる司法審査制自体への弊害という問題にも対処しようとするものである。
1.ア
2.イ
3.ウ
4.アイ
5.アウ
6.イウ
7.アイウ
「平成26年 短答式試験 公法系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000123124.pdf)をもとに作成