司法試験短答式試験過去問題一問一答

利用規約プライバシーポリシーご意見・お問い合わせランダム一問一答

平成26年 刑事系科目

第8問 (配点: 2)


次の1から5までの各事例における甲の罪責を判例の立場に従って検討した場合,甲に電子計算機使用詐欺罪が成立するものはどれか。

1.甲は,電磁的記録部分を偽造したキャッシュカードを使って現金を得ようと考え,これを乙銀行に設置された現金自動預払機に挿入して作動させ,これに保管されていた現金を引き出した。

2.甲は,消費者金融会社の無人契約機を使い,同無人契約機とオンラインで結ばれているオンラインセンターにいたオペレーター乙に対し,Xに成り済まして会員契約を締結した上,同無人契約機を操作して金銭の借入れを申し込み,甲をXと誤信した乙に同社の電子計算機を操作させ,同社名義の預金口座から甲の管理するX名義の預金口座に50万円を振り込ませた。

3.甲は,Aの所有する不動産を勝手に処分するために,X地方法務局の登記官乙に対し,Aの所有権登記がある不動産につき自己に所有権が移転した旨内容虚偽の申告をし,乙をして同法務局内の電子計算機に接続されたハードディスクに記録されていた同不動産の登記に関する電磁的記録をその旨書き換えさせた。

4.甲は,盗んだクレジットカードの名義人乙を装い,インターネットを使用した取引の決済に用いることができる電子マネーの購入手続として,乙の氏名やカード番号等の情報をインターネットを介してクレジットカード会社が使用する電子計算機に送信し,同電子計算機に接続されたハードディスクに乙が電子マネーを購入した旨の電磁的記録を作ってその電子マネーの利用権を取得した。

5.甲は,自己がインターネット上に開設した天気予報サイトのホームページの閲覧数を増やして広告収入を増やそうと考え,競合会社の電子計算機に接続されたハードディスクに記録されていた同社の天気予報サイトのホームページに関する電磁的記録を書き換えて予報が外れるようにさせたところ,自己の開設したサイトのホームページ閲覧数が増えて広告収入も増えた。

「平成26年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000123126.pdf)をもとに作成

平成26年 刑事系科目 第8問 (配点: 2) | 司法試験短答式試験過去問題一問一答
このエントリーをはてなブックマークに追加
14 / 71