司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成25年 刑事系科目

第32問 (配点: 3)


次のⅠ,Ⅱの【見解】は,犯行を否認する甲を有罪とするに当たり,甲と共に犯行を行った旨自白する乙の供述につき,補強証拠を要するか否かに関するものである。【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

【見解】

Ⅰ.甲を有罪とするには,乙の供述につき補強証拠を要する。
Ⅱ.甲を有罪とするには,乙の供述につき補強証拠を要しない。

【記述】

ア.Ⅱの見解に対しては,他に補強証拠がない限り,否認した甲は有罪,自白した乙は無罪になり,事実を合一的に確定できないという批判がある。

イ.自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からすれば,本人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると,Ⅰの見解に結び付く。

ウ.本人の自白は,証明力が過大に評価される点に危険があるが,共犯者の自白は,被告人の引き込みや責任転嫁をする点に危険があり,その危険は異なると考えると,Ⅰの見解に結び付く。

エ.刑事訴訟法第319条第2項の規定は,自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると,Ⅱの見解に結び付く。

オ.共犯者である乙の自白は,甲の公判においては,反対尋問による吟味を経ることになるため証明力が高いと考えると,Ⅰの見解に結び付く。

1.ア イ
2.ア ウ
3.イ エ
4.ウ オ
5.エ オ

「平成25年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111056.pdf)をもとに作成

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