消滅時効に関する次のアからエまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から6までのうちどれか。
ア.他人の代理人として契約をした者が無権代理人であり,かつ,本人の追認を得ることができなかった場合において,相手方の選択により無権代理人として履行に代わる損害賠償義務を負うときは,当該損害賠償義務は不法行為による損害賠償責任であるから,無権代理行為の時から3年の時効消滅にかかる。
イ.債務者が消滅時効の完成後に債権者に対して債務を承認した場合において,その後さらに消滅時効の期間が経過したときは,債務者は,その完成した消滅時効を援用することができる。
ウ.特定物売買の目的物に隠れた瑕疵があった場合に,買主が売主に対して有する損害賠償請求権は,買主が瑕疵の存在に気付かなくても,目的物が買主に引き渡された時から10年の時効消滅にかかる。
エ.不法行為に基づく損害賠償請求権の存在が訴訟上の和解によって確定され,その弁済期が和解の時から1年後とされた場合であっても,その請求権は,その和解が調書に記載された時から10年の時効消滅にかかる。
1.ア イ
2.ア ウ
3.ア エ
4.イ ウ
5.イ エ
6.ウ エ
「平成25年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111055.pdf)をもとに作成